Diary亭日乗
展覧会をつくる~アトリエ公開制作
板垣マリ子
展覧会をつくる~アトリエ公開制作
今日は、仙台市青年文化センターで行われる、アトリエ公開制作、というイベントに行ってみることにした。
ちょっと用事を済ませてからだったので、15時過ぎに会場の前に着いた。中に入ると、イベントの看板を発見。早速階段を昇ると、奥にあるアトリエに入った。そこには、いろいろな木の塊がおいてあった。そして、奥には今回の主役である伊達伸明さんを中心に集まって、お茶会、いわゆる『お茶っこのみ』をしていた。私と子供はちょっと遅れて入ったので、ちょっとその輪に入る勇気が出ず、展示品である木の塊等を写真に収めていた。するとそこに、スタッフのお姉さん達が私と子供に声を掛けてくれた。「この木は400万年前の木の化石なんです。それで、磨くとこんな風にツルツルになるんですよ。体験もできるのでやってみませんか?」その言葉を聞いた子供の目が輝いた。「やります!」と即答した子供は、早速お姉さんに教えてもらいながらやり始めた。私はその様子を写真に撮った後に、こんな体験はめったに出来ない、と自分でもやる事にした。作業机には出来上がった木の欠片も数点置かれていて、その木はとてもツルツルで反射するほどピカピカだった。そして、お姉さん曰く、磨き方によって、出てくる模様が違う、とのことだった。荒いサウンドペーパーを水につけ、ごしごしと磨き始める。するとあっという間に泥が出てきて、2人の手は泥だらけになった。まるで泥遊びをしているみたいで、すっかり童心に返ってしまった。と、そんな時お茶っこのみをしている人たちの会話が聞こえてきた。要約すると、何を指して美術というか、何を指してアートと呼ぶか。という内容だったり、現代美術と現代アートの違い、という内容だったり。とにかくいろいろな話をしていた。私は、何を指して美術、というかアートというか。そして、『現代美術』と『現代アート』の違い。この二つの話がとても印象に残った。木の欠片を磨きながら、この二つの事について考えてみた。何を指して美術、アートというか。美術というと、やはり絵とか、彫刻とかのイメージが浮かんだ。でも、現代アートというと、それだけではない気がする。そして現代美術と現代アートの違い。これもいざ言われてみるとなかなかわからなかった。その後、私達が磨いた木の欠片は、いろいろな模様が出てきて、ツルツルピカピカになった。とにかくこの磨く作業がとても楽しくて、子供もとても楽しかったと満足げだった。美術も、アートも、楽しく作る事が大事なのかな、そうすれば見る人にも伝わるのかな、と感じたイベントだった。