Diary亭日乗
民俗芸能講座第2回「神楽本を通してみる浜の神楽」
岩松伸幸
民俗芸能講座第2回「神楽本を通してみる浜の神楽」
昨夜は夜更かし、目覚ましをかけず起きた。
iPhoneを見ると11時。
予定まで時間があるから、もう少し布団の底なし沼を楽しめる。
昨日洗ったシーツが気持ち良い。幸せ。
今日は東北歴史博物館の民俗芸能講座へ。
テーマは「神楽本を通してみる浜の神楽」。
Diaryに載っていて、なんとなく気になったから行くことにする。
よくわからないけど、きっと楽しいことがあるだろう。
いそいそ沼から出て、朝風呂。納豆ご飯。身支度。
Googleマップで道順を確かめる。
想像とは違う道を薦められる。たしかに近道だ。
カブで北仙台から泉経由。多賀城を目指す。
途中給油、満タンで400円強。大分ガソリンも安くなった。
道中1時間ほど。
はじめての歴博館。
広い土地にゆったり建てられた贅沢な建物。お金がかかっている。
エントランスすぐが会場、受付で資料をもらう。
会場はぼぼいっぱいの人。還暦ぐらいの先輩方が多く、場違いかもと思う。
優しそうな学芸員さんが入ってきて、講座が始まる。
「今日は神楽本と神楽の関係を、動画と照らしあわせて検証しましょう」
神楽本は、神楽を文字で記した本で、
手足の運び方、台詞、太鼓の調子などが文章で書かれている。
口伝のみだと伝言ゲームになってしまうので、それを補う為の存在らしい。
神楽本を読み、動画を見て、その関係が理解できたけど、
その1つ1つの所作の意味についてはどこにも記されていなかった。
そのことを質疑応答の際、先生に質問してみた。
「そういったことは師匠から弟子への会話で伝わります。
飲み会の席などで語り継がれて行くこともあるそうです。」
と教えてくれた。
稽古の後の飲み会で「そういえば先生、あの動きって何してるんですか?」
みたいな会話を想像し、和やかでいいなぁと思った。
帰り支度をしていたら、近くのお父さんが、
「学生さんかい?神楽に興味あるの?
答えになるかもしれないからこれをあげるよ。」
と、神楽の曲が収められたCDをくれた。
なんて親切な、、、。ありがたく頂戴してお礼をした。
そして、その様子を見ていた別のお父さんが、また話しかけてくる。
その方は神楽を実際にやっている人らしく、
僕らは意味の部分も残している、とオリジナルの神楽本を見せてくれた。
口伝だった意味の部分が、お父さんの地域の神楽では文章になっている。
人口減少や跡継ぎ不足の問題に対応するためきちんと残しているそうだ。
他にも15分位ご教示頂いた。お礼を伝え会場を後にする。
興味分野外で不安もあった講座だったけど、
会場の方々にあたたかい関わりを頂いて、それだけで満たされるものがあった。
気軽にイベントに行ってみるのも悪くないね。