Diary亭日乗

秋保の民話語り

岩松伸幸
秋保の民話語り
日曜日だけど早めに起きた。
Diary掲載イベント、秋保の民話語りを聞きに行く。
秋保というだけで小旅行気分。
最近は少し暖かくなってきたし、道中の景色も楽しめる。
これで花粉がなければ最高なんだけれども。

北仙台から中山を越え葛岡を経由して秋保へ。
道中大きい道路を通る。
スーパーカブ50だとスピードが出せないので周りの車に気を使ってしまう。
台湾のように原付き専用レーンがあればいいのに。

予想より早く秋保周辺へ。
おはぎで有名なお店を通りがかる、開店前なのに行列ができていた。
並ぶほど美味しいのか、並ぶほど人気だから食べてみたいのか。並ぶこと自体が楽しみなのか。
群がる人たちを横目に、会場の秋保・里センターへ。

会場につくと、日曜日の家族連れがゆったりと過ごしていた。
木が多用され窓が広い建物はいくつかの部屋がある。
展覧会スペースや食事処、観光案内所、秋保博物館的展示もある。
この日はフラワーアレンジメント教室があるようで、お母様方がぼちぼち集まってきていた。

民話語りコーナーは観光案内所の隣にあった。
火鉢を中心に一坪ほど古民家を切り取ってきたような設え。
長椅子が置かれている。

未だ誰もおらず、一人で座して待つ。

時間になるも観客は自分一人。
語り部のお母さんたち三人が挨拶をする。
3対1になった。
ちょっと緊張する。

さっそくお母さんが語り始める。
お話の枕が無かったので最初は話が頭に入ってこなかったんだけど、
徐々に集中できて来た。
漫然と聞くのではなく、相槌をうったりして聞くのでこれは会話に近いなぁと思いながら聞いた。

秋保のお湯が湧いた時の話や鬼退治、雀のお宿的農業の女神様の話。
遠野の河童の話もあった。

ほどなく、子どもたちを連れた家族連れが聴衆チームに参加。
これで戦力は対等になった。
お話は大人向けの印象で、この世代の子供達に理解できるのか少し心配だった。

でも、小さな女の子は語り手に目を向けて「うんうん」とうなづきながら話を聞いている。
おそらく理解していないっぽい感じなのだけど、一生懸命な姿勢が愛おしいなぁと眺める。

早々に子供たちは飽きた様子で、そわそわしだした。
結局自分と、母と娘の二人連れが最後まで残り1時間ほどで語りは終了。

「若いのに最初から聞いてくれてありがとう」と声をかけて頂く。
こちらこそ、とお礼を言う。なにか良い物を交換した気分。

隣のカフェで余韻に浸りながら、ハンバークのランチ。
その後、公衆浴場へ。
秋保の公衆浴場はいつ来ても熱い。
足をつけ腰をつけ、胸をつけと、5ターンぐらい掛けてようやく湯に疲れる。
過ぎたるは及ばざるが如し、修行のようだが体は温泉を求める。
涼んだ後、帰途につく。
途中仙台市天文台へ寄り道。
宇宙の壮大さにふれ、感涙した。